
家庭でできるケア方法
「自分でできるケアってあるの?でも、あったとしても難しいんじゃない?」帯状疱疹だと診断されてから、自分はどうしたら良いのだろうか。水疱には触っていいのかも、温めるのか、冷やすのかも分からない。自宅でできるケアをご紹介します。
感染については大丈夫なのか?
関連ページでもご紹介させていただきましたが、帯状疱疹は感染はしないのでご安心ください……と言いたいところですが、用心しなくてはいけないのが、まだ水疱瘡に対しての抗体・免疫のない子供、また妊娠中の妊婦さんに至ってはへその緒や母体を通して母子感染する危険性もあるので、子供の多いところや妊婦さんには出来るだけ近づかないでおきましょう。
水疱の処置
水疱は潰さずにおきましょう。潰す、または破れるとそこから細菌感染が起こります。自然とした水疱が治るまでのサイクルを待ちましょう。
患部を温めることは疼痛を緩和する
温めることは神経痛を和らげる効果があり、入浴・カイロ・温湿布なども効果的であります。しかし、乾燥肌・敏感肌の人は痒みを増長させることがあるので止めたほうが良いでしょう。帯状疱疹後神経痛の予防にもつながります。
患部を冷やすのは要注意
帯状疱疹は体の一部を損傷して出来たものではなく、神経の疾患であるため、患部を冷やすことはウイルスを活発化、神経痛を悪化させることになります。
入浴の有無
医師との相談にもよりますが、基本的に入浴はしても大丈夫です。ただ水泡を潰さないように気をつけてください。乾燥し、痂皮(かさぶた)になっていれば問題はありませんが、水疱が破れたばかりだと細菌が侵入してきて、感染症を起こし、悪化する可能性があります。入浴後、薬を処方された場合はそれを塗るなどしましょう。
妊娠中
妊娠中は体の中で赤ちゃんを育てる為、免疫力が下がると言われます。ですから、女性で帯状疱疹を発症させやすい時期でもあるのが妊娠中なのです。しかし帯状疱疹が胎児へ与える影響はほとんどなく、妊娠中になった方の多くが元気な子を出産しています。帯状疱疹への不安は退いたものの、薬への不安は尽きません。鎮静剤や抗ウイルス剤の服用は確率的には低いものの、胎児へ障害を持って生まれてくるかもしれません。軟膏などの塗布薬や入浴で清潔を保ったりしましょう。
また帯状疱疹と間違えるのが、腹部に強い掻痒感を伴ってできる水疱で妊娠性疱疹といいます。妊娠12週以降にできるもので、出産直後にもみられます。帯状疱疹と違い、水疱自体に痒みがありません。
授乳中
水痘・帯状疱疹ウイルスは飛沫感染・空気感染なので、同じ空間に居るだけで免疫のない赤ちゃんには感染してしまうかもしれません。また母乳を媒介として赤ちゃんの体の中に侵入する恐れも否めません。
妊娠中の時と同じく、抗炎症薬、抗ウイルス剤なども服用するため、基本的に授乳は中断となりますが、薬剤を服用しなければ授乳を断続しても良いとか、勝手に服用を中止するのは体に影響が出る可能性があるので、自己判断せずに医師と相談しましょう。